12月14日 第16回定期総会、150名が参加。
縦割り行政を超えて
おせっかいをしごとにするために
福祉の現場から考える総合相談窓口
地方自治総合研究所 上林陽治氏が講演
NPO法人丹南市民自治研究センターは、12月14日に越前市福祉健康センターで第16回定期総会と記念講演会を開催し、会員や自治体職員など150名が参加しました。
総会では、市民とともに学ぶ市民セミナーの開催、研究課題の先進地ツアー、市内外のNPOや市民団体との連携と交流、現会員数164名のさらなる拡大などの方針が確認され、役員改選では新理事に3名が追加選任され理事22名体制で活動の充実をめざすこととなりました。
記念講演では講師の上林陽治氏(地方自治総合研究所.研究員)が、「縦割り行政を超えて、おせっかいしごとにするために 福祉の現場から考える総合相談窓口」と題して、全国の実例を紹介しながら主に下記のような話をされました。
なお、主催者側では上林さんの講演には手話通訳お二人によって聴覚障がいの参加者の方にも聞いていただけるように対応しました。
相談窓口は全庁で、対応は「餅は餅屋で」
おせっかいを自分の仕事に付加する、そしてつなぐ
●自治体の相談窓口で働く相談員の大多数が専門職としての仕事をしながら非正規公務員として働かされており、一部では生活保護基準以下の職員も存在している。
●千葉市で母子無理心中事件が発生した際、母親はそれまでに幾つもの行政関係者と接点があり個別問題で相談もしていたが、聞くほうが縦割りの範囲内で仕事をすませてしまい全体としての繋ぎや相談の深さに気づくことがなかった。
●自治体職員には担当職務以外のことを認識する努力と、気付き、組織としての「つなぐ」システムづくりが必要である。
●相談窓口は全庁で、相談を一人で対応して処理するのは無理、具体的解決は「餅は餅屋で」の方向が望ましい。
●おせっかいを自分の仕事に付加する、関係部署に確実につなぐ、この取り組みが相談する市民への基本的な対応ではないか。
参加者からは、生活保護事務に携わる中での分かりやすい示唆をいただいたとの声や、先進地の事例をさらに研究し仕事に生かしたいなどの感想が聞かれました。
今回の記念講演会は、下記のチラシのように取り組まれました。