NPO法人 丹南市民自治研究センター

福井県丹南地域にある市民活動のNPOの活動報告ブログです。

市民セミナー「老親介護」「家族介護」の行方を探る

参加者170名、大切なのは「戦略」と学ぶ

連日のように報道される「介護」の現場と問題点。 介護される側も、介護する側も、双方に重く、厳しい実態。 高齢者に対する虐待、事件、さらには自殺など悲しい現実が次々と発生し建前やきれいごとが通用しない現場、それが「介護」の実態。

6月16日、NPO法人丹南市民自治研究センターは、こうした現状の中で「介護」の問題に自分自身がどうかかわっていけばいいのか、その際の心構えや具体的な対応はどうしたらいいのかを学ぶ市民セミナーを開いた。

f:id:okiraku_sunday:20150522193413j:plain f:id:okiraku_sunday:20150522193422j:plain

講師の太田差恵子さんは次のような視点が必要と話した。

介護は当事者本人への介護もあるが、それら関係者に対する正しい情報を伝えてあげることが大事であり、自分たちも多くの関係機関や近くの人たちから多様な情報をつかむことが必要。

自分だけで抱え込まない。「いい人」にとらわれ過ぎると、自分では耐えきれない部分が多くなり、介護者のうつ、当事者に対する虐待につながることも多いから要注意だ。

  • 大切なのは戦略である。
  • チームを組む。 ・・・ 家族、専門職(ケアマネジャー、医師、ヘルパーなど)
  • ビジョンを練る。 ・・・ 目指すはゴールでなく、ライン
  • 情報を収集する。 ・・・ サービスの種類は四つ
  • 介護資金をプランする。 ・・・ 介護費用は本人手当が基本
  • 時間を調整する。 ・・・ 優先順位づけ

この他に太田さんは、介護に万々歳ということはない。「今の生活をできるだけ変えないように考えることが大事」「いい人、いい息子、いい嫁」などのイメージに捉われ過ぎて無理しては絶対だめ」「親子の距離、長期的に考えてみよう」などと、介護する者の健康維持を特に強調してアドバイスした。

なお、当日のセミナーは下記のような体制で開かれ、関係団体や一般市民など170名余りが参加し、意義あるセミナーだったとの声が多かった。

日時 6月16日(火) 午後6時30分~
場所 越前市福祉健康センター 多目的ホール武生駅アルプラザ4階)
講師 太田差惠子氏(介護・暮らしジャーナリスト) 
参加費 無料
主催 NPO法人丹南市民自治研究センター 中部地区労働福祉平和センター
共催 福井県地方自治研究センター  越前市職員組合女性部
後援 越前市 越前市社会福祉協議会


特定非営利活動法人 丹南市民自治研究センター

福井県越前市府中一丁目13-7 越前市役所内 越前市職員組合

電話 0778-23-8708 FAX 0778-23-7911