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NPO法人 丹南市民自治研究センター

福井県丹南地域にある市民活動のNPOの活動報告ブログです。

市民セミナー 「子どもの貧困」を考える

少子化対策」ではなく「子どもの(幸せのための)対策を」
阿部彩さんの講演に150名の参加者が納得!

健康、体力、学力・・・「格差社会」といわれる現実は、何の罪もない子どもたちの暮らしにも確実に影を落としています。その影は、子どもたちの未来を既定してしまうほど深刻です。

「保育料や給食費の滞納」→生活困窮による不登校・無就学児童の増大「働く場のない若者たち」→ニート・社会不安の増大・・・ いまや、日本の「貧困」は、OECD諸国の中で“第2位”となり、すべての人に身近な問題になりつつあります。

そうした中で、10月7日、NPO法人丹南市民自治研究センターでは、「子どもの貧困」というフレーズの生みの親である国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩(あべあや)先生招き、貧困の連鎖を断ち切るために必要な「子ども政策」を学びました。

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セミナーには台風18号が接近中という悪天候にも関わらず、市民、福祉事業者、行政関係者、教育関係者など150名が参加しました。

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講師の阿部さんは具体的な調査研究のデータを示しながら次のように語りました。(一部抜粋)

  • 日本の子どもの貧困は増えており、子どもの時期の貧困は「成長、学力、健康、障害」などに影響を与え、長期的にみてその後の職業や所得、時には犯罪率にも関係してくる説もある。子どもの貧困問題は日本社会全体の発展にとっても長期的なマイナス面が多い。
  • 親や家庭の収入と進学率は明らかに差が出ている、貧困で育った不利は大人になっても続き、次世代の連鎖につながることがある。
  • 貧困は個人の責任のみで起因するものではないし、個人だけの頑張りで解決できるものでもない。社会全体や政治の問題である。
  • 「絶対的貧困」とは、人が生活するために必要な食料や医療など社会全体の生活レベルに関係なく決められるものであるが、「相対的貧困」には人々がある社会の中で生活するためには、その社会の「通常」のレベルから一定距離内の生活レベルが必要。社会の一員として生きていくための諸活動(就労、結婚、交流)なども含まれる。
  • 例えば「靴」がないことは、アフリカなどで靴を履かない文化のところでは貧困を測るものにはならないが、日本で靴が買えずに履けなければ一般社会の中では暮せない。
  • 貧困をなくす最大のものは「貧困をなくすための政策」である。所得効果と質の高い現物給付の二つの方法がある。子どもの基本的な成長に関わる医療、基本的衣食住、義務教育、普遍的になっている高校教育へのアクセスなどをすべての子どもが享受すべき。
  • たとえ「完全な平等」を達成することが不可能だとしても、それを「いたしかたながない」と許容するのではなく、すこしでも、そのような方向に向かうように努力するのが福祉国家なるもの。
  • 少子化対策」ではなく「子どもの(幸せのための)対策」が、政治の中にも、いろんな活動にも必要とされている。

今回のセミナーは下記の体制で行われました。

日時 10月7日(水) 午後6時30分から8時まで
会場 越前市福祉健康センター 4階 多目的ホール
講師 阿部彩先生(国立社会保障人口問題研究所)
主催 NPO法人丹南市民自治研究センター
後援 福井県 越前市 越前市教育委員会 越前市PTA連合会 県立南越養護学校PTA
協働団体 越前市社会福祉協議会  NPOえちぜん  越前市職員組合 社会福祉法人越前自立支援協会 中部地区労働福祉平和センター 越前市民間保育園連盟 福井県職員組合越前支部 NPO法人エンジェルキッズ NPO法人自立支援ネット 病児デイケアままのて(野尻医院) NPO法人ケアサポート春駒

 


特定非営利活動法人 丹南市民自治研究センター

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