NPO法人 丹南市民自治研究センター

福井県丹南地域にある市民活動のNPOの活動報告ブログです。

富山「このゆびとーまれ」視察研修

丹南市民自治研究センターと越前市内の2つのNPO法人は、11月25日・26日の両日にわたり、富山市福祉施設「このゆびとーまれ」と石川県山代温泉の「はづちを」の二箇所を視察研修した。

丁度、利用者の誕生会が開かれていた。赤ちゃんからお年寄りまで、障害のある人も含め、全員が一つのテーブルを囲み、誕生日の人を真ん中にしてハッピィバースデイーを歌い、ケーキも飾られていた。

一見、なんの不思議もない風景であるが他の福祉施設ではあまり見られない風景である。福祉施設は主に高齢者なら高齢者や認知症の人ばかり、児童施設なら子供ばかり、障害者施設なら障害者の人ばかりという具合であって、ディサービスの場合も、概ね同じような傾向である。

だが、ここにはそんな区別も制限もなく、いろんな人がまるで大きな一つの家庭のように混じっている。共に生活していて何の違和感も感じさせない。

設立されたのは平成5年7月、富山赤十字病院に勤務していた3人の看護士さんが病院を退職し、その退職金で設置した施設である。誰でも気軽に利用して欲しいとの願いをこめて「このゆびとーまれ」と名づけたという。だが、法律や補助金など、国、県、市の関わりや制限は実に多くスタートは困難の連続だったと推測できる。

だが実際には、代表の惣万さんや西村さんの思いと熱意が行政を動かし幾つもの壁を乗り越え発展してきたた。利用者も増え続け、スタッフも50名を超え、今では「富山方式」と呼ばれて全国でも有名である。

山代温泉で頑張る「はづちを」はNPO法人
施設管理より「まちづくり」に役立つ運営

山代温泉の総湯前にある「はづちを」は、NPO法人「はづちを」によって運営されている。

早朝から利用できる「朝ごはん」、「甘味」「特製コーヒー」などが楽しめる「はづちを茶店」、九谷焼や地元民芸、特産品おみやげなどを販売する「丹塗り屋」、それに地域の各種教室や演奏会、生涯学習に使用できる「寿座」の3つの建物からなっており、運営は一体化してNPO法人加賀市から委託されての運営である。

事務局の吉田さんは、「単なる公共施設の管理運営という視点ではなく、この伝統ある山代温泉まちづくりをするセンターとしての役割を大事にしたい」、指定管理者制度では費用安上がりの管理ということで終わってしまうが、地域のいろんな人々が参加しているNPOだから住民としての思いや声を反映した町づくり、地域づくりに役立つ施設としての運営を目指したいと語っていた。

ちなみに朝食をいただいたが500円で自然食にこだわった内容で美味しかった。コーヒーも特製は500円。ソフトクリームやぜんざいもある。

 

このゆびとーまれ

NPO法人はづちを


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